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White Mountaineering
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THE TOKYO

INTERVIEW

THE TOKYOの誕生以来、毎シーズン続いているWhite Mountaineering とのコラボレーション。

互いに理解しあい、リスペクトしあうことで生み出されるコレクションはただトレンドを取り入れるのではなく、これまで培ってきた知見や共通の価値観を活かしながらデザインを構築しています。

今回の別注コレクションでは4型の新作を展開いたします。
普段の生活において必要最低限な機能とデザインのみを残したシャツ。
そして、White Mountaineeringとのコラボレーションでは初となる裏毛のセットアップを展開。

White Mountaineeringならではの挑戦的かつ高度なパターンワークと生活における利便性を底上げする上でのアイデアを掛け合わせることで実用性とデザイン性が究極のバランスで体現されたプロダクトが完成いたしました。

そこで今回の別注アイテムの魅力が伝わるよう、White Mountaineeringデザイナー相澤氏とTHE TOKYOディレクター中根のお二人に対談していただきました。

毎回の別注アイテム誕生秘話

相澤氏
White Mountaineeringの中で「自分が一番面白い」と思えるディテールや素材、新しい試みを、BLKを含めたインラインとして毎回考えています。そこから生まれたコレクションの商品を一度見て分解したうえで、THE TOKYOディレクターの中根さんが私に対して提案してくれる、というイメージです。

「この素材を使えばTHE TOKYOのお客様にもっと喜んでもらえるのではないか」や「私が作ったディテールAとBを組み合わせたらさらに面白いのではないか」といった発想を、長年のやりとりの中で重ねてきました。それはまるでDJのリミックス感覚のようなもので、私にとっては“番外編”の位置づけとしてこの取り組みに臨んでいます。

相澤氏
TOKYO BASEとは長く取り組みを続けてきて、STUDIOUSも含めて、THE TOKYOディレクターの中根さんが「お客様にこういうものを届けたい」という強い思いを持って話を進めてくださっています。その姿勢には私に対するリスペクトもあり、例えば「White Mountaineeringのこの要素は良いが、今のトレンドを取り入れてほしい」といった一方的でリスペクトのない提案ではなく、過去のコレクションや私のものづくりを長年見てくださっているからこそ、共通言語を持ちながらスムーズにデザインができています。単に今シーズンだけにフォーカスするのではなく、これまでの積み重ねを含めて、お互いに敬意を払いながら商品をつくれていることが、大きな要因だと感じています。

また、「洋服屋として最も大切で本質的なお客様へ届けること」という目的を共有できている点が、このプロジェクトの一番の良さだと思っています。逆に私自身にとっても、この取り組みはお客様への気づきを得られる場となっています。

中根
僕として意識していることは、「ブランドさんの入り口」になるということです。名前は知っているけれど、ハードルの高い直営店には行けないお客様が、THE TOKYOを通してWhite Mountaineeringを好きになってもらい、ファンになってもらうことが目的。あとはやっぱり相澤さん自身ずっとパリのコレクションを続けてこられているので、時にはどうしても相澤さんについていけないお客様もいると思うんですね。
コレクションをやっている手前、この方向性は好き、この方向性は違うと感じるお客様もいるため、そこに対してのアプローチをメインに考えてやらせていただいています。そうした中でお客様の反応を得られた時は嬉しいですね。そしてそれを相澤さんが理解していただいているのもありがたく感じています。

THE TOKYOでも新しい別注

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今回のTHE TOKYO別注について

中根
今回4型あるんですけど、コーチジャケットも新しいし、今までは布帛とジャージのコンビを別注でやってきましたが、そこを排除して初めて裏毛をBLKで別注させていただきました。正直、ここまでBLKに合う裏毛を用意していただけると思っていなかったです。

相澤氏
裏毛の話でいうと僕自身昔からあまり好きではなくて、やっぱりちょっとクラシックに行きがちじゃないですか。誰もがイメージする裏毛だとどうしてもコンセプトに合わなくて。でも当然裏毛の良さとか軽やかさっていうのは分かっているので1番フィットするのを選びました。
ただ、White Mountaineeringの服は切替があったり、体の動きとかポケットの仕様とかを非常に重要視しているので必然的にカッティングのパターンが多くなってしまう中で、裏毛のようなボリューム感の物を縫製してしまうと汚くなってしまいます。それを考慮してうちの服のテクニカルなパターン枚数をうまく縫製できるソフトシェルと裏毛の間くらいの生地を使用しています。

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今回の別注アイテムの商品詳細と洋服づくりで大事にしていること

相澤氏
私自身が車やバイクを運転したりとアクティブに活動するライフスタイルなので、そういう時に着れるもの、海外に行く時とかにスニーカーを合わせることを想定しています。ただの黒のセットアップにならないようにイメージしました。

中根
これはめちゃくちゃいい。僕仕事で海外出張が多いため、よく飛行機に乗るのですが、もうこれ着たいですね。

相澤氏
重要なのは物を落とさないって所なんですよね。
飛行機とかそうですよね。だから隠してあるファスナーとか、腰にもあるけど、絶対落とさないんですよね。バイクとか自転車とかもそうで。あと片手で取れるポケットもいいですよね、胸ポケットってめちゃくちゃ座ってる時に使いやすいんですよ。だから胸ポケット好きで。

うちの服の特徴として、ポケット部分が深いんです。飛行機とか電車に乗る時に、物を入れるというのを考えてファスナーを採用して絶対落ちないようにしたり。
そういう、最低限自分の中でストレスを感じているものを排除していくっていうのがすごい僕の中で大事なんですよね。

中根
そういった細かいギミックがあるので、相澤さんの作る洋服って実際に着る機会が多いんですよね。

White Mountaineeringデザイナー相澤氏の今後のビジョン

中根
今後、ホワイトマウンテニアリングとして、あるいはデザイナー相澤陽介として チャレンジして行こうと思っていることはありますか?

相澤氏
ファッション業界は当たり前のように存在していて、気づかないうちに自分をカテゴライズしてしまうことがあります。だからこそ、ホテルのデザインやサッカーチームの経営、大学での教育など様々な活動をしているのは「自分はファッション業界の人間だ」と思いたくない気持ちがあるからです。業界に属しているのは、先人たちが作った枠組みに入っているだけで、自分が自発的に選んだわけではないと感じてしまう。だからこそ「何のために服を作るのか」が明確でなければ、ただのコスプレで終わってしまうと思っています。常に業界そのものに疑問を持ちながら、それでも真剣にファッションに向き合うことを大切にしています。